悪いなんて、誰も言っていない

どっちが悪いかという流れ

『モラ夫の教科書』にコメントを頂きました。

つうこさん こんにちは
以前ご相談したあいあいです。ご無沙汰しています。
今日の記事はすごく刺さりました。「俺が悪いのか」は「おまえが悪い」ということ。夫側にはそのようにしか見えていないんだと改めて思いました。うちの夫は、すべてにおいて私が悪いという結論しかなく、その謝罪をしてこないと言ってまた怒ります。怒られるのがいやで私が謝ってしまうので、「やはり自分が正しいのだ」と思わせて相手を助長させ、夫がモラ夫でいられるように仕向けてしまっているんだなあと思いました。
このところ夫の「いい人」モードが長く継続し、最近では笑顔さえ出る毎日を過ごしていました。夫はモラ夫ではないのかも?いやこれは単なるハネムーン期では?と揺れながら、私も少しずつ警戒を解いてしまいました。
そうしたら昨夜地雷を踏んで怒らせてしまい、今朝は「さよなら」と言って仕事に出かけていきました。夫は「自分は怒っている」ということを示すときに「さよなら」と言います。それはもう家には帰りたくないと思うほど怒っている/傷ついた=自殺してやる、というアピールです。それを聞いて「謝らなければ」「どうしたら許してもらえるか」と考えてしまいます。しかしそれは、夫の「自分は正しく妻が悪い」という考えに引っ張られているんだな、自分で思っている以上に夫に支配されているんだなと、この記事を読んで思いました。

あいあいさんは、以前に「相談センターの利用を迷っている」とメールをくれました。その内容は、また別の機会に記事にしたいと思います。

モラ夫はいつも自分が正しいです。生活していると、正しいか間違っているかではないこと、たくさんありますよね。身近な例で言えばなんでしょう?朝ごはんは、パンか白米か、そもそも食べるか食べないか。嫌いなピーマン。子供に無理やりでも全部食べさせるか、全く食べさせないか、一口だけ頑張らせるか。宿題やらない。放っておいて本人に困らせるか、終わるまで寝かさないか、付き添ってやるか。私は、出前のメニューで、義母もたまに作ってくれるもつ煮を頼もうとしたら怒られました。気が利かないって。小さい話から大きい話まで幅広く、夫が正解です。

友達がやってて「えーそれはどうなの?」って思うようなこともあるし、自分も思われているかもしれない。ただ、明らかに犯罪など、よほどのことじゃなければ、正解って無いと思うんです。ある意味、パパとママで言うことが違って、それを子供が学習するということでもいいのかもしれないし。子育てに限らずですが、日々、家族・職場・社会が全員同じ意見って無いですよね。

夫婦なら、どちらかが「しょうがないなぁ」って思ったり、「今回はそっちが折れてね」だったり、やじろべえのように行ったり来たりバランスをとるのが理想だと思います。ただ、モラ夫の場合、いつも夫が上です。

内容で判断するのではない

被害者は加害者から人間ではなく <モノ>と見なされ、自分の意見を言えない状態を押しつけられている。何かについて考える時には、加害者と同じ考えを持たなければならないのだ。加害者にとって、被害者は平等な権利を有する<他人>ではない。協力して支えてくれる<腹心の友>でもない。意見を言ったり、忠告を行ったりせずに、ただひたすら自分に服従する、そういった存在なのである。

-モラル・ハラスメント 人を傷つけずにはいられない マリー=フランス・イルゴイエンヌ-

何か言い返せば、敵のようにみなされ、100倍くらいになって返ってきます。私はあまり言い返すの得意じゃありません。思ったことを、自分の感情のままにバァーっと言うタイプではないので、「奥さんが一方的にまくしたてるから(夫も言い返す)」「女の人の方が弁が立つから」というのは当てはまりません。でも、いくら言葉を選んでも、穏やかに持っていこうとしても、モラ夫は自分に何か言ってくること自体が「反抗」と受け止めます。引用した通り、私たちに平等な権利はありません。

モラ夫はどんな内容でも自分に意見したことが悪いことなので、謝れとなります。でも、あいあいさんが謝る必要なんて、何もないんです。ただ、自分の意見を言っただけ。そこに良い悪いは無い。ただ話し合いがしたかっただけ。意見のすり合わせがしたかっただけ。自分の辛い気持ち、知ってほしかっただけ。夫が悪いなんて言うつもりはない。

ここの、この部分だけなんとかしてくれないかって話が、モラ夫にかかると、俺が全部悪いってう言うんだな、じゃあ俺はもう家には戻らない、お前も好きにしろ、みたいになってしまうのが、本当にしんどいですね。

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コメント

  1. あいあい より:

    つうこさん、あいあいです。
    つぶやきのようなコメントから記事にしていただきありがとうございます。
    自分の意見を言ったら「反抗」、求められているのは服従、ということなんですよね。
    これが続くということこそが、私たちが削られていく本質なんだなあと思います。
    対等なコミュニケーションが成立しない毎日は、本当に消耗します。
    こうして構造が見えるようになると、やりすごしようが見えてきて少しほっとします。
    ありがとうございます。

    • つうこ より:

      あいあいさん、コメントありがとうございます。(前回のコメントを表示するのを忘れていました。すみません!)
      こちらこそ、コメントから「あ!そうだ。このこと書きたかったんだ」とか「同じ気持ちの人がもっといるかも」とか、いろいろ広がります。
      構造が見えると、いつも私が悪いんだと、自分自身を責め続けることは減ると思います。消耗することは変わりませんが、今までとはきっと違うと思います。