『モラル・ハラスメント』との出会い
この言葉に出会う前の私は、夫の顔色をうかがってビクビクしていました。
「使えねーな」
「馬鹿じゃねーか」
「ほんとに気が利かねーな」
そんな言葉を受けては落ち込みました。私はなんてダメなんだろう。なんでもっと要領良くできないんだろう。どうして私は夫を苛立たせてしまうんだろう。
夫の帰宅時間が近づくと、気持ちばかり焦ってしまい、ドキドキしていました。部屋が散らかっていれば子供をせかして怒鳴って片付させ、料理も間に合うようにといっぱいいっぱいでした。
だんだん夫の言葉もエスカレートしていくうちに、おかしいと思い始めました。
妻には何を言ってもいいと思っているのだろうか。なんでも指示通りしなくてはいけないなら、私が私でなくなる。結婚するときは、その時の私で良かったはずだ。何のために二人一緒なのか。いろんな意見があって当たり前なのに。
私にだって感情がある。考えがある。
でも夫はそれを認めません。それがとても辛かったです。
ヤフーのトップページに、知恵袋という悩み相談が出ていて、『敗血症で入院した私に対する夫の態度で離婚を考える』という質問がありました。次男が敗血症で入院したことがあったので、何気なく覗いてみました。そこには、私の夫がしそうな言葉遣いや態度が相談されていて、ベストアンサーに『あなたの旦那さまはモラルハラスメントです』とありました。
モラルハラスメントで検索して、『モラル・ハラスメント被害者同盟』さんの『モラハラの特徴』というページに辿り着きました。
「この言葉、全部言われている…」
それまで自分の身体をギューっと押し潰していた正体がわかり、大げさではなく目の前の霧が一気に晴れ渡った感覚を感じました。小説などでよくある表現ですが、本当にそう感じたのです。
「これだったのか」
これが冬休み明けの話です。そして、いろいろ検索し、勉強のために本を購入し、日記を付け、相談窓口に電話をし、別居の準備をして家を出たのが春休み。今思えば、よく乗り切ったなと自分の行動力にびっくりしています。
このブログを書こうと思った理由、二つ
一つ目は、生活が落ち着いてきたので、きちんと振り返ろうと思ったからです。そうしないと、また同じ事を繰り返してしまうかもしれないと思いました。
二つ目は、こんな私の経験でも、誰かの役に立つことがあるかもしれないと思ったからです。
最近はモラハラという言葉もよく聞くようになり、ネットでもモラハラ・チェックリストがたくさんあります。でも、さらっとした一般的なチェックリストよりも、具体的なモラ夫の使う言葉だったり、生活の一場面で起こる出来事を知る方が、自分はモラル・ハラスメントの被害者かもと気付きやすいと思いました。実際、私はそうでした。
私のブログが、自分を見つめ直す一つのきっかけになれば、いいなと思います!