モラハラは精神的な暴力だけど
モラハラかもと思い、県の女性サポートセンターに電話をし、近くの福祉センターで面談した時の事です。「身体的な暴力はありますか?」と聞かれました。
私は夫にあからさまに殴る、蹴るなどされたことはありません。ただ…
- すれ違いざまに、ふざけておしりをバンッと叩かれる
- ふざけて頭をはたかれる
- ふざけて柔道の技をかけられる(1回だけ)
- 部屋の観葉植物が壁に当たっていると、私も頭を壁に押し付けられて「植物の気持ちがわかったか」と言われる
以上のようなことがあり、ふざけているとはいえ結構痛いので、「痛い!」と言ったり、はたき返したりしていました。そうすると「お前は大げさなんだよ」「やられてすぐやり返すなんて、何か小さい頃のトラウマがあるのか?」なんて言われていました。
はぁ?って感じですよね。いや、そもそもそっちがやらなきゃいいんでしょと思いましたが。似たようなことに、自分が私を傷つける言葉を言っておいて、「傷つく方が悪い」「冗談もわからない」っていうのもありますね。
相談員の方にそんなエピソードを話しました。するとこんな返事が返ってきました。
「モラハラはエスカレートすると、身体的暴力に発展することもあります」
「殴られなければいい」?
モラ夫の目的は、妻を支配することです。言葉や態度だけで支配できるなら、わざわざ証拠の残る、誰が聞いても自分が悪者になってしまう直接的な殴る、蹴るなどの手段は用いないでしょう。でも、妻が自覚を持ち、支配できなくなってきたらどうでしょう。
本物の暴力に結びつくことはめったにない。あるとしたら、それはモラル・ハラスメントの加害者の調子が狂った時だ。
ー『モラル・ハラスメント』マリー=フランス・イルゴイエンヌ p202-
これも私の考えですが、モラハラの末期になると身体的暴力も併発するケースが多いのは、恐らく精神的暴力に妻がひるまなくなったり対処法を実践し始め、「精神的暴力だけでは妻を支配下に置けない」状態になるからでは?と思っています。
私はモラハラを知ったとき、離婚を考えました。けれど、浮気されたわけでもない、殴られたりしたわけでもない。言葉や態度だけで離婚しようなんて間違っているかもと悩みました。夫の言うように、私が人一倍弱いせいで傷つきやすいだけかもと思いました。
でも違うんです。心の傷は見えないからこそ、怖いんです。どれだけひどい状態になっているかわかりません。精神的暴力はたちが悪いです。そして、昔の私が考えたように、殴られていないからという理由で離婚を先延ばしにしていると、いつか”その日”が来るかもしれません。
ただし、この先もずっと今の生活状態が維持される保証はありません。言葉の暴力が身体的暴力に発展したり、モラハラ加害者の自己中心的性格から借金や浮気問題を引き起こしたり…(略)「もうダメだ」「我慢の限界だ」という状態に追い込まれてから慌てるより、今からできるだけの知識と経済力を身に着けておきましょう
-『Q&Aモラル・ハラスメント』明石書店 P93-
ちなみに、面談後ほどなくして怖い思いをしました。酔った夫が、私に柔道の技をかけようとしつこく追いかけ回してきました。顔は笑っているけど、目は笑ってない!別の日も何かで追いかけ回され、部屋の隅で首を絞める真似をされました。全然締まってはないですよ!でもすごい怖かった。
私が以前と違い、夫の思い通りにいかない感じでイライラしているのがわかっていました。夫の腕が首に当たっているとき、やばい、これがセンターの人が言っていたこと?ほんとに決めなくちゃと焦った一瞬でした。