いつのまにか話が変わる
夫はよく私の実家や兄弟のことを悪く言っていました。私は、家族のことは、例えそれが事実だとしても、悪く言われるのはあまり気分のいいものじゃないと思っていたので、基本的には言わない主義でした。
ある朝、ダイエットのために夫がウォーキングに出かけました。帰ってきて言いました。
「まだ雨戸が閉まっている家が多いなぁ。理解できない」
休日ゆっくり寝ていることをボロカスに言い始めました。まだ7:30くらいでした。私はあまりその意見に積極的に賛成しませんでした。そうしたら今度は
「お前んちも遅そうだもんな」
また馬鹿にした発言をしました。少なくとも母は早起きです。今までは黙っていましたが、さすがに私もモヤモヤがたまっていたので、100倍くらい言い返されるのを覚悟で夫に意見を言いました。
私「実家のこと、あまり悪く言わないでほしい」
夫「よそもそうみたいだねー」(まだ笑顔)
夫「でもさー早起きの方がいいと思わない?」(実家の話、もう終わり)
私は実家の悪口をあまり言わないでという話をしているのであって、早起きがどうという話はしていません。でも、話を戻そうとしても次から次へと早起きの話です。さすがにうんざりして
「正論かもしれないけど、そればっかりじゃ息がつまる。窮屈だよ」言ってしまいました。
私がまともに反論したのがおもしろくなかったのか、さらに休日の早起きについてまくしたててきました。もう、私はここにいてもしょうがない。ますますヒートアップしてしまうと思い、テーブルから離れ、洗面所に行きました。
そしたら、夫も追いかけてきて、目をひんむいて怒鳴ってきました。
夫「お前は遅くまで寝てたいんだろう。寝てろよ。明日は好きなだけ寝てろよ」
私「そんなの私が決める」
夫「いいよ。好きなだけ寝てろよ。メシはいらねぇから」
そして5日間ほど無視されました。
まだ、モラハラを知らなかった時期です。暴言がエスカレートしてきたので、私もちゃんと自分の意見を言わないと気づいてくれないのかもと思い、勇気を出して話し合いをした結果です。目をひんむいた様子で、初めて、この人おかしいかもと思いました。それくらい怖かったんです。普通じゃなかった。
どうして、こんな流れになったんだろう。私はただ、実家や兄弟への悪口を減らしてほしかっただけなのに。
『弁は立つが、話し合いはできない』
自分を正当化するのが得意です。少しでも不利だと本能的に感じると、スイッチが入ったようにまくしたてます。話をすり替えて持論を展開するので論点がずれていきますが、何を言っても聞く耳を持たず、矛盾を指摘するといっそう激しくまくしたててきます。話を戻そうとしても平行線をたどるばかりです。
ー「モラル・ハラスメント」のすべて、講談社、P50ー
上記の本は別居してから買ったのですが、あんまりそのまんまだったのでびっくりしました。よく、モラハラの教科書があるんじゃないかというくらい、みんな同じ行動をすると言われますが、本当ですね。