「自死遺族」のカテゴリーではない自分

※前回の記事 『異常な行動』にコメントを頂いたので、その返信を兼ねています。

ブログのきっかけの一つ

3人のお子さんがいて、モラ夫が単身赴任中に不倫、調停の4ヶ月後に自殺するという経験をなさった方からコメントを頂きました。

こんなことを言っては不謹慎ですが、子どもが3人いる方でモラ夫が自殺という、同じ境遇の方に出会えて嬉しいです。

普通の?自殺遺族の方とはちょっと心境が違うため、このモヤモヤした気持ちについてなかなかぶっちゃける場がないため、(以下略)

-「ストロング母」さん、コメントより-

そうなんです。私も当時、ネットで検索してみたもののヒットせず、死ぬ死ぬ詐欺の話だったり、モラル・ハラスメントを受けている側の妻の方が参って自殺するというような話だったり、モラハラ関係ない自殺だったり。

そんなこともあり、落ち着いたら自分の経験をブログにしようと思って今に至ります。たぶん、人数にしたら数人しかいないかもしれないけど、参考にしてくれる人がいるかもと思い書いていました。なので、コメント頂き単純に良かったと思いました。

死別と離別のはざまで

私も夫の自殺からかれこれ5年経ちます。そのなかで思ったことが、タイトルにある、「自死遺族」ではないなぁということなんです。

ストロング母さんの言う、普通の?自殺遺族でない…というのは私もずっと思っていました。地元のフリーペーパーによく『自死遺族のわかちあいの会』みたいなのが載っています。大切な人を亡くされた方のためとあります。どう考えても、ここは私の居場所じゃないなと思います。残念ながら、夫は大切な人ではないからです。

『自殺って言えなかった』という本も買ってみました。これは、親が自殺してしまった子供たちの手記です。でも、途中で読むのをやめてしまいました。金銭苦でにっちもさっちもいかなくなってとかあり、なんだか読み進める手が止まってしまいました。(でも、こう書いてみて、やっぱり全部読まなきゃわからないと思い直しました(^^;)

「大切な人が突然」というパターンでもなく、「早く死ねばいいのに」と思っていたパターンでもありません。不思議なんですけど、夫が憎い・嫌いという感情は無かったんです。面会交流をしながら、しばらくつかず離れずで過ごしていくんだなと思っていました。

正直なことを言えば、やはり夫の死によって金銭的な面は大分助かっています。けれども、じゃあ死んでくれて良かったのかと言えば、全くそんなことありません。やはり、十字架を背負っているような、何とも言えない罪悪感のようなものはついて回るし、子供にとっても父が自殺したという事実は、今後もついて回るでしょう。恋人ができ、結婚話になったら、そういった話も相手方にしなくてはならないでしょう。

職場においても、夫の話になることがあります。母子家庭なのにパートで大丈夫なの?って話になったこともあります。「死別」だと、なんだかかわいそうなイメージです。かといって、正式に「離別」でもありません。気持ちは離別ですけど。

そういう、なんというかモヤモヤ、自分の収まる場所がないというか、死別組と離別組のはざまにいます。5年経った今でも、ふと、同じような経験をした方と、それこそわかちあいたいと思う事もあります。お会いするということは無くても、こういう場で本音を吐き出し合えたらいいなと思います。

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コメント

  1. にゃ より:

    はじめまして♪
    私は今年5月にモラハラDV夫と別居開始、現在離婚調中の2児の母です。
    長女は12歳で重度の心身障害児、長男は10歳、友達沢山の元気っ子です。
    結婚生活は16年。夫のモラハラが始まったのは10年前。長女が医療ケア有りの重度の心身障害児なので私自身仕事も出来ず、専業主婦でした。
    モラ夫は重度の心身障害児の子のケアは殆どせず、上から目線。
    長男の育児に関しては、子供が小さくてまだ言う事を聞くうちは熱心でしたが、そのうち反抗期前の自我が出て来ると長男にまで辛く蔑むようになり、私への身体的暴力も重なり、別居に至りました。
    別居してから慌てて介護ヘルパーの資格を取り、今は雀の涙ほどの月給を貰いながら母子生活を頑張っています。現在長女は児童相談所の措置入所の状況ですが、いずれ引き取る事を視野に入れて動いています。
    私とは状況が異なる点もあるものの、つうこさんのブログを拝読させて頂き、物凄く共感出来、頑張ろう!という勇気を頂きました!
    お子さん3人かかえて本当に大変だと思います、でもつうこさんの頑張る姿をブログで見て私も頑張ります、ゆるっと(笑)
    また覗かせて頂きます♪(*^^*)

    • つうこ より:

      にゃさん、はじめまして。コメントありがとうございます。返信が遅くなってすみません。
      実は私が今勤務しているところは、重症心身障害児(者)の通所施設での事務です。ご家族の医療ケアが欠かせない中でのモラハラは本当に大変だったと思います。妻であり母でもあるにゃさんに身体的暴力までふるうなんて、子供の事なんてどうでも良かったんでしょうね…。お子さんを守り、ご自身も守るため別居・調停を決断されたのって、すごく勇気があるし自立した方なんだなって思います。
      いっぱい公的な支援・相談等を受けて、にゃさんの心身をまず大事にして下さいね。お互い「ゆるっと」頑張りましょうね(^O^)/

  2. ストロング母 より:

    つうこさん

    お返事ありがとうございました。
    そうなんです、いわゆる自死遺族ではなくて本当に立ち位置が難しいですよね…
    誰かと話す時に、サラッと「夫は亡くなりました」と言うだけだと、相手が“この人は悲しくて辛い思いをしているんだな”と思いながら対応して下さっているなあと感じるんですが、優しいお心遣いに感謝する一方で「いや、なんかそういうのじゃないんです…」と、なんだかその人を騙しているような気がしてしまったり…
    かといって誰にでも「実は離婚調停中の自殺だったんです」ともちょっと、話題が重すぎて言いにくい。(とはいっても私はあけすけな方なので、身近な方にはさっくり言いますが)
    心が痛んでいないかというとそうではない、でも自死遺族とはやはり違う。
    実生活で同じ境遇の方に偶然出会うなんてちょっと望めないので、このブログを見つけた時は本当に嬉しかったです!分かち合う事って大切ですね。勇気を持ってブログを立ち上げて下さっているつうこさんに感謝いたします。

    実を申しますと、ご近所のお子さんの不幸・夫の不倫発覚・調停と裁判(裁判は相手の女性に対して)・夫の自殺まで、ここ一年半の間で起こっており、最近またちょっと普通ないような大きな事が起こってしまって(私や我が子の事ではないのですが…)、去年から始めた仕事にもケアレスミスがかなり出てきて、辛いけどみんなこのくらいのストレスには耐えながら仕事してるものなのだろうか?(夫がよく「仕事をしてお金をもらうという事がどれだけ大変か」と専業主婦の私の不出来具合を責め立てる時に話していました)、自分はまだ頑張れるんだろうか?でももう結構辛いなあ…と、自分でもよくわからなくなってしまって、先日心療内科へ行ってきました。
    結果、医師にもそれなりに驚かれて「それは普通に休むことをお勧めしますよ。二ヶ月くらいゆっくりしませんか」と言われ、あー、
    頑張らなきゃ!って気合い入れすぎてたかなぁと思い直しました。
    せっかく国や自治体や社会の制度が、私や子供達の未来のために手助けをしてくださっているのに、肝心の自分が自分を追い込みすぎて壊れてしまっては元も子もない。
    しばらく休むことに対する罪悪感とか、自分に対する悔しさもないことはないけど…、今は少しだけ休んで、また自立へ向かっていくための体力を取り戻すことにします。

    つうこさんも、ご無理はなさらないようにしてくださいね。そして…お節介かもしれませんが、ブログだけではなく、モヤモヤした時やしんどい時はセラピーやカウンセリングにかかるのもいいのかも知れません、とお伝えしたく思いました。特定されるのでは?とか気にせずにバーっと、すべての背景や気持ちを吐き出す事ができますから…

    またまた長文で失礼いたしました、時節柄風邪など引かれませんようお気をつけくださいね。

    • つうこ より:

      ストロング母さん、返信ありがとうございます。
      あまりに考えていることが同じで、返信を書き始めましたが、どんどん長くなってしまったので、また本文のほうでお話ししたいと思います(-_-;)
      いろいろ大変でしたね。モラハラを受けている方って、甘えるのが苦手、責任感が強い…そんな感じです。自分で言うのもなんですが。頑張ることと同じように、休むことも大事ですよね。
      私のことも気遣っていただき、ありがとうございます!!!